
グレーディング
グレーディングは今でもダイヤモンドのみと思われています。実はカラーストーンを格付けするための基準となるセットもあって取り入れられています。当店ではすべての石をグレーディングして、商品ページに掲載しています。またグレーディングを基本とした価格表を提示し、明確な価格設定を提示してお客様のあんしんの向上に努めます。
鑑別書
表示価格には当店とは全く別に独立した鑑定機関の鑑別書が含まれます。発行先は国際的に認知される主だった鑑別機関、Tokyo, GRS, AIGS, GIA, EMEL などです。
商品ページの写真の中でご確認いただけます。
お客様のご負担で 別の発行先での証明書取得をうけたまわります。
当店の利用する機関は確実に信頼の置けるラボです。その判断は何者の影響も受けません。実際色の定義について (ピンク vs レッド、カラーチェンジなど) 当店から意義を唱えることがありますが、利用機関の見解はけして曲がることはありません。ご安心ください。

色について
宝石の価値を左右する条件のもっとも大きな一つの要因は 色です。
主となる色、プライマリーカラーは 赤、青、黄色。その次段階、セカンダリーからに 紫、オレンジ、緑があります。セカンダリーカラーは プライマリカラーが混じり合うことでうまれます。
自然界にはそのほかにさまざまな色が存在しています。黄緑、赤紫、などなど。これらはプライマリーカラーとセカンダリーカラーが混じりあうことで作られます。
これらが灰色や白、黒と交じり合った時 彩度や明度の違いが生じます。

彩度
色の純度を表し、灰色がどれだけ混じるかできまります。彩度ゼロというのは灰色のことです。灰色が少なくなるほど鮮やかになります。
明度
白が混じることによりあかるくなります。明度が下がれば黒ずみます。
宝石の色をわかりやすく表現するにはどうする?
学問的に説明すると難しいんです。色の専門家たちはもっとわかりやすく実例として思い描きやすい表現を使っているようです。『アイビーグリーン』、『コーンフラワーブルー』、『サーモンオレンジ』 などです。これに ストロング(強い)、ビビッド(鮮やかな) などで補足もします。このように自然界に存在している一般的な色を用いて、その色を感覚的に把握させる方法がとても有効なのです。
当店はこの方法を推奨しています。
宝石の価値を決める時に大切なのは色の等級と濃さです。
色の等級とは 主となる色の強さのことです。等級100%の青といえば、 紫など一切含んでいないということですが、自然界では実際ありえません。
色の濃さの両極端は白と黒です。ブルーの場合薄すぎれば強さは感じませんし、濃すぎれば黒っぽく見えます。
色の等級はその濃さとあわせてみなくては意味がありません。
色の等級と濃さは、その宝石の透明度、シェイプ、深さ、どのくらい、どのように光が反射するか、色むらはどうかなど、あらゆる面から影響を受けます。

カラーゾーニング
石によっては、一部分だけ色が付いていたり、抜けていたり、または層をなすように色の濃淡が見られます。通常あまり好まれないこの部分を当店では明確に4段階で格付けします。
- なし : 色は平均してムラはない。
- わずか : 1箇所色のムラがある。
- かなり : いくつかの部分で色ムラが見えるが美観を損なっていない。
- 明瞭 :明らかに多色が見えたり、色が抜けている。
(画像:非処理サファイア 1.7ct 明瞭なカラーゾーンイング しかし 内包物はない。)
ブラックアウト
暗く、黒ずんで色を失っている場合です。
かがやき、光の反射度
自然光のなか一定の位置でどれだけ輝きをみせるか。カットのよしあしが試されます。
深さ
石の高さを狭いほうの幅で割った値で、60%~80%が理想値とされる。実際は原石の状態によりシェイプが決まることが多い。50%以下では石の色を薄く見せ、70%以上の深い石は色を暗く見せて、ときにはブラックアウトを引き起こすことも。
透明度・内方物の状態
以下の5段階で表します。
FI(Free of Inclusions.): 10倍拡大レンズでも見えない。:インクルージョン・内包物なし
LI(Lightly included.): 10倍レンズで見えるが肉眼では見えない。:目立たないものをわずかに含む
MI(Moderately included.): 肉眼で見えるが石に著しく影響を与えるものではない。:内包物があるが美観に影響はない
HI(Heavily Included.): 肉眼で見えて石の外観に影響を及ぼす。:内包物で美観が損なわれている
EI(Excessively Included.): 内包物が石の耐久性に影響を与える可能性がある。:美観と耐久性に難あり
内包物の影響は一言では言い表せない奥深さがあります。
ある種の宝石は特別な内胞物を明確に魅せることで価値が上がるものがあります。
以下も参照してください。

イエローサファイア 4.24カラット。
発色にくすみがあってよどんでいます。内包物が美観を損ねている例です。

ブルーサファイア 3.87カラット。
内包物はモザイクのような美しい模様を作り出して、面白くて魅力ある宝石になっています。
一般的によくないとされる格付けの石が独特の美観を発揮するケースです。
総合評価について
当店では上記を総合的にはんだんして5段階で分け示します。
- エクセレント:全てにおいて平均以上、非常に優れ欠点が見られない完璧な場合。この質は非常に少なく、ほとんどは収集家かその鉱山へ長期投資を行っている実質の経営者に渡り、一般的な流通はありません。
- ベリーグッド:全てにおいて平均以上に優れているが目立たない欠点を1,2ヶ所備えた場合。標準の上レベル。
- グッド:良さと弱点を併せ持つ標準レベル。
- フェア:1,2ヶ所の明白な欠点を備えた標準品質。
- プア:メジャーな欠陥あり。
スリランカ国内の鉱山の場合、私がたずさわり実際に感じたところでは、出る1000石のうち900石は 「プア」か「フェア」です。一方 「エクセレント」は1000石に一石あるかどうかの割合です。
宝石商やトレーダーはその人なりの持論や信念からお話しますので話を聞いているうちに混乱することもあるでしょう。
しかし要はあなたが納得できる石であること。お好みやご予算は皆さん違います。
画像について

異なる光源、異なるアングルでの同一クリソベリル(7カラット)の写真です。違って見えるのにお気づきでしょうか。当店ではそれぞれの宝石につき、複数の画像をご用意しております。
コンピューターとデジタルカメラをお持ちでしたら、現代はどのようにでも画像に加工が施せる事をご存知でしょう。当店は画像の色加工は行いません。写真はごく一般的なカメラを利用しています。特別の宝石用のカメラの利用はありません。全ての写真はごくそのままです。
加工を施さない写真上では実際より暗めに、または明るめに見えたり、もしくは内包物が目立ったり、色の強弱が正確でなかったりという事態が起こりえます。写真がグレーディングレポートの内容と異なるとお感じになった際は、レポートがより現実に近いものとお考えください。